
ローマ近郊の丘の街ポリは、自然に隆起した岩の上に、レンガを積んでつくった、地形と一体になった町。だから、迷路をたどって出たら、そこは絶壁なんて事がある。高所恐怖症の方は要注意!家の上に家が重なっている様子がよくわかる。究極のバラック!イタリアの山岳都市では数百年に渡って、この積み上げ作業が繰り返されるケースがよくある。

町のほぼ中心には、教会があり(中央の塔が立っているところ)、その前にはちょっとした広場がある。この教会と広場は街の必需品。街全体が一つの要塞のようになっている。国を取ったり取られたりした中世ヨーロッパでは、こうして山の上に固まって住むことが、家族の生命を守る一番の方法だったのだろう。そして、不便な山岳都市は、その後の鉄道の発達により文明から取り残され、その文化は保存された。

家と家の重なり、そして、その絶壁の具合が見て取れる。
この魅力的な
ポリの街と人々の写真を写真家:六田知弘さんが撮っている。
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