永く住み続けるためには、床下の風通しを良くして、常に乾燥状態を保つ必要がある。
床下の空気が淀んで湿度が高くなると、シロアリが付いたり腐朽菌に犯される。
一般的には、左のような換気口が基礎に空けられ、床下の空気を入れ替えている。しかし、建物周りにビールケースやゴミ箱が置かれたり、雑草等が伸びて換気口を塞ぐことがある。穴の位置が限定されるので、どうしても風の道ができて、隅は空気が淀みがちになる。更に、写真のように車庫のコンクリートを打ったり、テラスを付けたりすると雨水が床下に侵入する危険がある。また、基礎配筋を切ってしまい、地中梁としての効果も期待できなくなる。
そんなことを避けるために、最近は基礎パッキンを使うことが増えた。(左の写真の基礎と土台の間にある黒いゴムが基礎パッキン) これだと、開口面積は小さいが満遍なく床下に空気が流れ、淀んだところが無くなる。しかしこれも、建物周りに物が置かれていない事が前提になる。どうしても湿気りがちになる床下を乾かすために、床下換気扇を付ける事もある。民家の調査をしても、多くの建物が床から傷んでいくのが分かる。
OMソーラーの場合は、床下に乾燥した空気を大量に送り込んでいるから、床下を乾燥させやすい。しかし、梅雨時等温風も冷風も取り入れていない時期は、自動的には床下空気が動かず、床下湿度が上がってしまうことがある。梅雨の晴れ間には、窓を開けてマニュアル運転で温風を床下に入れてあげよう。床下だけではなく建物全体の湿気がとれ、さらりとした空間になる。
デザイン的には、基礎周りの処理はなかなかうまくいかない。しかしOMソーラーの場合、基礎に換気口が無いため、物を置いたり植物を生やす事ができる。一番上の写真の場合、基礎周りに、成長が早く常緑のオカメ蔦を植えて、基礎コンクリートを隠している。一年中緑があふれ、これだけでも随分柔らかな印象になる。狭小地で緑豊かな環境をつくろうとすると、こんな事が大切。これも、オーエムソーラーの大きなメリット。
「東京町家」では、こんな事もきっちりデザインして、住まいの環境を整えます。
グリーンで足元を整理すると、建物のプロポーションも良くなる。