伊礼さんは、快適に生活する工夫を、二つの住宅のスライドで、具体的に解説した。
「吉井町の家」は、以前居た丸谷博男さんの事務所で担当した物件。
リタイアした夫婦のための終の棲家として計画された。
いたるところに、高齢化した場合に快適に過ごせる工夫が凝らしてある。
○個人の尊厳を守るために、トイレに汚物流しを設置し、お漏らしはこっそり自分で処理をする。
○寒い時期の雨戸閉めは辛いので、室内側に雨戸を設置。
○知らない土地での不安解消や防犯のために、掃出し窓を設けない。
○全体がワンルーム空間で、ぐるりと廻れるプランになっている。
○病院の介護用ベッドにして、力のない高齢者でも介護がしやすいようにした。
○雨に濡れないで車に乗り降りできる。
○車椅子でも傷が付かないチークの床にした。
○玄関をサンルームにして、日向ぼっこが出来る。
この建物については、
伊礼さんのブログをご覧ください。
「つくばの家」は、心地良い風が抜けて、快適に夏を過ごせる家。
微気候を考えたデッキや大きな北窓と格子戸が特徴的。
道路に面した北側に格子戸を入れて、目隠ししながら風を通す。
玄関戸もガラス戸と現代簾戸が入れられ、それぞれ引き込んで使い分ける。
簾戸にしておくと、台所から風が逃げる。
2階廊下部分も、大きな開口で風を抜くことが出来る。
デッキに段をつけて、そこに腰掛けられるようにした。
デッキの間に隙間を開け、そこに植栽をして、デッキに蓄熱しないようにする。
南から北に抜ける、気持ちよい風も道をつくる。
遠近感のある植栽で、空間を広く見せる。
隣家の開口部には、高めの板塀で目隠しをして、プライバシーを守る。
リビングからは、引き込み建具で、デッキと一体化される。
食堂からは、テラコッタを貼った土間を通して、離れのようにお母さんの和室に繋がる。
隣家側の開口部と視線が合わないように、トップライトから光を入れた。
地窓から、床を這う風を入れる。
建具を開け放てば、各室がワンルームでつながり、風が抜ける。
リビングから、食堂・台所・土間を見る。
建具の開け閉めで、空間を自由に伸縮できる。
丸柱で、なんとなく空間を仕切り、場に落ち着きを与えている。
なんとも暖かい雰囲気の家になった。
気候が良いシーズンは、リビングとデッキが一体になり、アウトドアリビングに。
微気候をつくることで、エネルギー消費を抑えて、快適な生活を送れる。
>>つづく・・・・コンロ比較調理体験>>
「東京町家」完成住宅見学会のお知らせ
なんと幅2.7m・長さ11.8mの電車のような小さな住宅です。
でも中に入ったら、その拡がりにびっくり!
小さな土地・変形な土地でも、設計力でその良さを引き出します。
「論より証拠」「百聞は一見にしかず」是非ご自身の体で確認を!
・日時:7/30(土)、31(日) 午前10時〜午後5時頃まで
・場所:東京都江戸川区北葛西3(東西線西葛西駅下車、徒歩10分)
・設計監理:伊礼智設計室 (伊礼智、島華子)
・施工:田中工務店 (監督 伊藤慶夫)
見学希望の方は田中工務店のホームページよりお申し込みください。
案内図をお送りしています。
ちょっと覗いてみようかな!
ついでに中も・・・。
こりゃ、やっぱり見に行かねば!!
微気候をつくって、夏を快適に過ごす
東京で評判のOMソーラーの家「東京町家」。
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