見学会のとき、東側の玄関から西側の玄関に向かって、この長い「通り庭」を春風が抜けていた。
問題は、蒸し暑い東京の夏を、いかに心地よく過ごすか・・・。
OMソーラーは「熱と空気の動きをデザインする技術」という奥村先生の言葉に従えば、夏の風の通り道がデザインされていない家はOMソーラーの家とは言えない。片や通り庭が平面上南北軸を縦断している。
そこで、伊礼さんはリビングから通り庭を横切って北に抜ける「風の道」をつくった。
写真の左の障子を開けるとリビングを抜けた風が、通り庭を横切り、右の物入れの下に開けた地窓から出て行く。この風はさわやかな季節の香りを持ち込み、室内の湿気と温度と臭いを持ち去る。だから、OMソーラーハウスの住人は庭仕事が好きになる。
通り庭に敷かれたテラコッタは、優しく床下の冷気を足の裏に伝える。夏場、猫は浴室か玄関にいることが多い。彼女たちはいつの季節も、一番心地良いところを知っている。ノラ猫は冬の寒い日は、止めた車のボンネットや給湯器の上で丸くなる。そんな猫の目で家を見回すと、快適な場所が見つかる。
冬の暖房期間は、壁からガラス戸が引き出てきて、玄関ドアを開けた時に通り庭を風が吹き抜けるのを止める。天井から吊られて壁の中に収納されている為、、普段は天井にわずかに痕跡が見えるのみで、ほとんど存在すらわからない。こんな縁の下の力持ちたちが快適生活をサポートする。
アメダスのデータを基にした、OMシミュレーションで風配図を見ると、夏の東京は、南南西の風が良く吹くので、南から北に風の道をつくると快適に過ごせる。このように自然の摂理に従って家づくりをすると、エネルギーをあまりかけずに快適な住まいができる。
この廊下の仕上げ
天井:月桃紙(日本月桃)
壁 :薩摩中霧島壁箒引き5mm(高千穂ライフニクス)
床 :テラコッタワックス
これからの季節、いかに風を感じて快適な生活ができるか!
見学会では、こんなところがチェックポイントです。
ラストスパートに入ったOMソーラー住宅の見学会。
こんなOMソーラーらしい工夫の数々を体感してみよう。
今後の予定は
4月23・24日小平市:小さな小さな「うなぎの寝床」の東京町家
4月29日横浜市青葉区:混構造地下室付の大きな大きな家
5月22日新宿:「東京町家」勉強会
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